外来がん治療専門薬剤師の資格を取りたいけど、オススメの本ってないかな?本を使ってどう勉強を進めていけばいいのか、いい勉強法もあれば知りたい。
そんな疑問に答えます。
この記事では外来がん治療専門薬剤師をこれから勉強していく人向けに「実用的な4冊」を紹介します。
【この記事の内容】
・外来がん治療専門薬剤師の勉強にオススメの本4選
・外来がん治療専門薬剤師になるためにオススメの勉強法【効率重視の本活用法】
外来がん治療専門薬剤師になるために。勉強オススメの本4選
「外来がん治療専門薬剤師」「外来がん治療認定薬剤師」の勉強にオススメな本を紹介します。
特定のがんの専門書ではなく、広い知識が手に入る資格の勉強向きの本が中心です。
がんが見える
「がんが見える」をオススメなのは、がんの勉強をこれからスタートさせたい人。
特にがんの病態や治療がどんな感じなのかイメージできない初心者向きです。
【この本のいいところ】
・薬物治療以外の知識が充実しているので、「レジメンだけでは覚えにくい」って不安が解決する。
・化学療法のアルゴリズムの図解も多く、学生の時のうろ覚えから実践的な知識に変えられる。
・ベーシックな知識がたくさん載ってるので、仕事で疲れた中でも無理なく学習を進めやすい。
デメリットはこの本だけでは内容が薄いことと、本自体が重いことです。
(カラー写真が多いので重さは仕方ないですね)
個人的には自宅学習でがん治療のイメージを正しく定着させる使い方がオススメ。
発売すぐの本ですが、いろんな医療従事者が絶賛する間違いない一冊です。
がん専門・認定薬剤師のための がん必須ポイント 第5版
がん必須ポイントは「がん専門・認定薬剤師」の勉強を本格的にスタートするタイミングにちょうどいい一冊。
化学療法の患者さんの服薬フォローに必要な知識をまんべんなく身につけることができます。
【この本のいいところ】
・各項目が「ポイント」→「内容」→「まとめ」で整理されていて学習しやすい。
・がん化学療法に関する知識が幅広く、基礎知識を少し詳しくなれる。
・「がん専門・認定薬剤師」の資格取得に特化しているため、自分に必要な情報か考えなくてもいい。
デメリットはレジメンや特定の薬の情報は少なめなことです。
(深く掘り進めたい場合は「レジメン管理マニュアル」や各添付文書を見ていくやり方がオススメ)
『がんが見える』でイメージがついたら、『がん必須ポイント』で勉強を進める順番ならスムーズに読めます。
がん化学療法レジメンハンドブック
レジメン、副作用、服薬指導のポイントがまとまっているバランスのいい一冊。
「ハンドブック」というだけあって仕事中や病院実習に持っていても頼りになります。
【この本のいいところ】
・レジメンの注意ポイントなどが簡潔にまとまっていて学習しやすい。
・副作用が出たときの対処法が現場で使いやすい書き方になっているので使える知識が手に入る。
・治療の概要やレジメン、対処法など、がんに関連する知識がバランスよくまとまってる。
デメリットは治療の細かい分類や三次治療で使われる薬など、深い知識は少なめです。
(専門的な書き方は少なく、実際にすぐ使える知識が多めになってます。)
この本でがん化学療法の全体像をしっかり把握し、レジメン管理マニュアルなどで知識を深めるといいかも。
2022年に改訂版が出て新しくなったので以前よりレジメン数などは増えてます。
がん化学治療 レジメン管理マニュアル 第4版
レジメンについてもっと詳しくなりたい人にピッタリの一冊。
副作用対策のポイントが実践向けにのっているので症例候補のレジメンが見つかったらこの本で詳しく調べられます。
【この本のいいところ】
・レジメンごとのポイントが詳しくまとまっている。
・副作用に対して「どういう薬を選択」し、「何に注意すべきか」がわかりやすい。
・レジメンごとのモデル患者にどういうフォローをするか解説付きでのっているのでイメージしやすい。
デメリットは専門知識が多くて、学習初めには情報が多すぎること。
他の本で治療全体の流れを学んだあと知識を深めるために使うと便利です。
辞書か専門書のような使い方がオススメ。
〜がん治療専門薬剤師 オススメ勉強法〜 本の活用法を紹介します
参考書は何冊か買ったけど、思ったように勉強が進まない。
普段の勉強の中でがんの勉強をするのはボリュームも多くて大変です。
がん治療専門薬剤師の取得のために、本を活用して効率よく勉強を進める方法を3ステップで紹介します。
あくまで今回紹介した本がベースの解説です。
ある程度勉強が進んでる人は途中のステップから参考にしてください。
『がんが見える』でがん治療のイメージをつける。
まずはイラストや写真が多めの『がんが見える』でがん治療のイメージをつけましょう。
がん患者さんの対応が多くて、すでにイメージがついている人は次のステップへ。
がん治療専門薬剤師・がん治療認定薬剤師に特化した本ではないのでイメージがついたら他の本で学習を進めてください。
『がん必須ポイント』でがん化学療法の基礎知識を身につける。
がん治療のイメージがある程度ついたら『がん必須ポイント』でがん化学療法の知識を広めましょう。
症例のための介入もこの本の知識で進めることができます。
よくある副作用と対処法に特に力を入れると治療介入も同時並行で進められます。
『がん化学療法レジメンハンドブック』や『レジメン管理マニュアル』でレジメンや副作用対策など知識を深める。
がん種によってだいたい把握できたって項目があれば『がん化学療法レジメンハンドブック』や『レジメン管理マニュアル』で知識を深めていきましょう。
このステップで本を活用していけば知識が中途半端にならずに学習を進められます。
まとめると、
イメージ→化学療法の基礎固め→知識を深める
大腸がんや乳がん、胃がんなどの患者数の多い項目ごとに上記の流れで進めます。
(患者数が多いがん種から進める理由は、症例集めがしやすくなるから)
今回紹介した本の活用以外には、
・副作用マニュアルなどの特化した本を活用する。
・日本臨床腫瘍薬学会のホームページをみる。
・SNSでがん治療専門薬剤師取得を目指している人の発信をみる。
基礎的な知識が身につけばSNSなんかは最新情報が手に入りやすいのでオススメです。
忙しい中での勉強、無理なく効率的にがんばりましょう!!