
そんな疑問に答えます。
【本記事の内容】
・認定薬剤師がなんなのか、説明します。
・【知らないと損するかも】認定薬剤師になるメリットと注意点
・認定薬剤師になる方法。単位の取り方、解説。【注意点もあります】
この記事を書いているのは、9年目の薬剤師。大手調剤薬局で5年、薬局長と管理薬剤師をしています。地方薬剤師会の理事を3年兼務。はじめての責任者の時、右も左もわからずメンタルを病んでしまった経験アリ。若手薬剤師さんのサポートがしたくて情報発信中。
認定薬剤師がなんなのか、説明します。
正式名称:研修認定薬剤師。
認定薬剤師とは、簡単に言うと「勉強して単位取得して認定されたら手に入る資格」です。
専門薬剤師への入口的な資格。
薬剤師としてスタートを切ってまず取る資格といった感じ。
取得の難易度も比較的簡単です。
ですが、薬局薬剤師にとって「取得してないと先に進めない資格」なのでかなり重要です。
日本薬剤師研修センターの説明。
認定薬剤師とは、研修認定薬剤師制度のもと、倫理、基礎薬学、医療薬学、衛生薬学及び薬事関連法規・制度など、良質の薬剤師業務を遂行するために、自己研鑽した成果について、一定期間内(新規4年以内、更新3年毎)に所定の単位を取得したと申請した後、認定された薬剤師です。
【日本薬剤師研修センター】
むずかしく書いていますが、「薬剤師たるもの日々、勉強しなさい。」ってことです。
それを客観的に認めてくれて資格にしてくれたのが、認定薬剤師。
では、取得したらどんなメリットがあるんでしょうか。
次にメリットについて解説していきます。
【知らないと損するかも】認定薬剤師になるメリット
いきなり結論ですが、メリットしかありません。
なぜなら、薬局でのスキルアップと業務に必須なのに、簡単に取得できるから。
具体的には「認定薬剤師になってないとなれない専門資格がたくさんある。」ことと、「薬局業務でかなり得することが多い」です。
薬局でのスキルアップでのメリット
スキルアップは認定薬剤師が取得の条件になっている専門資格が多数あるため、「ないと先に進めない」ということに。
薬局薬剤師としていろんな専門性を伸ばしたいとなれば必要です。
【認定薬剤師が必要になる専門資格】
・かかりつけ薬剤師
・認定実務実習指導薬剤師
・小児薬物療法療法認定薬剤師
・漢方薬・生薬認定薬剤師
これらは要件に「認定薬剤師であること」と記載されています。
薬局薬剤師として患者さんによりいいサービスが提供できる薬剤師になるのに必須です。
また、薬局の業務でもかなりメリットがあります。
薬局業務でのメリット
認定薬剤師をもっていることでもっていることで、直接でなくてもメリットがあります。
- かかりつけ薬剤師の同意取得がしやすくなる。
- 管理薬剤師としての活躍の場ができる。
- 薬局内研修のネタに困らなくなる。
・かかりつけ薬剤師の同意の取得がしやすくなる。
2016年にスタートしたかかりつけ薬剤師制度。
認定薬剤師の取得と実務年数、地域貢献の要件をクリアすればなることができます。
患者さんに薬剤師を指名して、同意してもらわなければなりません。
だからこそ薬局でかかりつけ薬剤師の人数が増えると進めやすく、選ばれる薬局になれるチャンスが増えます。
あなたも患者さんに選ばれる薬剤師として活躍できるチャンスに。
患者さんにとっては選択肢が増え、いいことづくめですね。
・管理薬剤師としての活躍の場ができる。
管理薬剤師になるのに、認定薬剤師の取得は必須ではありません。
ただ薬局によっては持ってて当たり前になっているところもあります。
会社内でのスキルアップのためにも取得する方がメリットが大きいです。
管理薬剤師=店舗の責任者となっている会社が多いため、昇進して給料アップして活躍の場を増やしたい人には必須です。
・薬局内研修のネタに困らなくなる。
薬局では定期的な研修の実施が必要です。
特に「地域支援体制加算」を算定している場合には、要項に研修の実施が入ってきます。
認定薬剤師がなくても日々の興味から研修内容を決めることはできます。
ただ研修認定薬剤師の更新にも定期的な研修単位が必要なので、自ずと多方面の知識を得られます。
その中から自分の薬局で必要そうな内容をピックアップすれば研修内容に悩むことはありません。
これ以外でも結構、得することが多いです。
・認定薬剤師になる方法。単位の取り方、解説。【注意点もあります】
研修認定薬剤師になるには、はじめの申請には4年以内に40単位以上(各年5単位以上)の取得が必要です。
単位が集まったら日本薬剤師研修センターに申請をすれば認定薬剤師になれます。
単位が取れる研修はいくつか種類があります。(下の図、参照)
一般的なのは外部で開催される研修に参加して単位をもらう。
1時間半で1単位で上限なく取得できます。
他は上限があり、必要時間数も長めです。
ただ時間の都合が自分で決められるメリットがあります。
グループ研修と自己研鑽は受講単位申請書を自分で出せばOK。
研修成果を250〜500文字程度で書くのをお忘れなく。
受講単位申請書
http://www.jpec.or.jp/nintei/kenshunintei/credit_seikyu_letter.html
集合研修はe-ラーニングでも可能。
別途お金は必要ですが、自宅でプライベートの合間に学習することが可能。
取得のスケジュールも立てやすいですね。
自分にあった研修で単位を取得してみてください。
※注意点がひとつあります。
認定薬剤師は1年目に取得できます。
1年で40単位取得して、申請すれば認定薬剤師になることができます。
ただ、認定薬剤師を活用できるようになるのは実務3年以上すぎてから。
例えば、かかりつけ薬剤師は実務3年以上、実務実習指導薬剤師は実務5年以上でないとなれません。
早く取りすぎても、その後3年以内の30単位の取得が始まり、更新が早まるだけ。
引退するまでに更新が1回分増えてしまいます。
取得だけに突き進まず、服薬指導や発注などの他の業務にも力をいれつつ、無理なく進めるようにしましょう。